あの日、島の空港で。
 互いに見慣れぬ私服姿で、強い風が澄田の髪と電線とフェニックスの葉を揺らしていた。
 彼女は泣きながら、それでも彼に笑顔を向けて言ったのだ。


 ずっと遠野くんのことが好きだったの。今までずっとありがとう、と。

 新海さんのは短編の方が好きで、映画館で見たときは、短編連作だけど、それぞれで見ると良いな、と思ったのだけれど、小説だと、全体でも良い感じです。自分のペースで、というのが大きいかな。
 最終的に、↑の彼女とくっつくといいな、とまあ、やはり踏み切りのとこまでしか描かれてませんね。