――「書き忘れましたので、今、書きました。どうか、私に、これ以上、触れないでください」

 右手にはナイフを、左手には箸を。
 そんな空想して、握れれば解決する。
 無い物ねだりは、脱却できそうに無い。
 桃色した横たわる形を刻むことなく、頬張って、はたして、十二分に味わうことができるだろうか。
 僕には、わさびとしょうゆしかない。
 十分だ。
 白米だってある。
 いざとなれば、いろんな利器が……。
 お腹を壊さないように気を付けよう。